メキシコ国境地帯に広がる「レイプツリー」


メキシコからアメリカへの不法入国者を狙うレイプが頻発している。現地では夜になると、叫び声や悲鳴が響き渡る。コヨーテの鳴き声と勘違いされることもあるが、それはレイプされた女性たちの悲痛な叫びである。

 

不法入国を手引きする麻薬組織は、最終的な支払いを女性の体で払うことを求める。彼らはレイプした女性の下着を「トロフィー」代わりに木に吊す。これを現地の人々はレイプツリー(レイプの木)と呼んでいる。

 

中には明らかに小さな子供の下着や、少女が身に付ける「トレーニングブラジャー」も混ざっている。血痕がついてる下着も多い。レイプの被害者が遺体で見つかることもある。中には母親の前で犯される十代の少女や、夫のすぐそばで犯される妻もいるという。

 

麻薬カルテルは、女性の子供や兄弟を殺すと脅迫するため、多くの女性が子供や弟の目の前で、ギャングや密入国業者とセックスをすることを余儀なくされている。特別な美人の場合は、カルテルのボスに「献上」されることもあるという。

 

警察に申告した場合、被害者は本国に強制送還される恐れがあるため、泣き寝入りをするケースがほとんどである。米国移民税関捜査局(ICE)によれば、保護された女性の10%が望まぬ妊娠をしている。

 

残酷な「レイプツリー」ではあるが、テキサス州側から国境線をパトロールする警備隊やボランティアにとっては、そこが不法入国箇所だと知らせる目印にもなっている。地元パトロールは、国境を越えてようとする女性は、男性のような服装をする、もしくは強姦の危険に備えて経口避妊薬(ピル)を飲むことを勧めている。

 

実際、メキシコでは処方箋なしで避妊薬を販売しており、女性の不法入国者の多くはレイプされることに備えて、避妊薬を飲んでいくという。