レイプが引き起こす復讐の性行動

 
レイプ被害を受けた女性は、「あんなこと(レイプ)は大したことではなかった」と自分に言い聞かせるために、その後に多くの男と体を重ね、セックス依存症になることがある。自分がやられたことを「特別視」したくなくて、簡単に男と寝てしまう。

あるいはセックスを武器に男から金を毟り取り、男に対して復讐しようとする。レイプや性的虐待がきっかけで風俗勤めをしたり、逆に性に開放的になることがある。

 

レイプ被害者は、自分を価値のない人間、汚い人間と思うようになる。特にレイプの最中になんらか性的快感を覚えたときにその傾向が強まる。

ちなみに、恐怖で感覚が麻痺した場合、性を支配する脳の中枢が働いていなくても、丁寧な前戯がおこなわれると膣が反応することがある。これは脊髄反射であり、本人が快感を得たわけではない。

 

父親から性的虐待を受けつづけた子供は、高校生になって、自分から数回(父親を)誘った。親を愛しているから(セックスを許した)と思い込もうとしてとった行動だが、大人なって自らの過ちに気づき、自分を許すことができずに苦しむ。

「彼氏のおかげで克服しました」「夫の励ましで乗り越えられました」というのは建前で、性的虐待で傷ついた心身は、励ましや誰かの愛で治るものではない。生涯にわたって、その人を苦しめつづける。 

第二次大戦の悲劇「ベルリンに処女なし」


第二次大戦末期、ベルリンに押し寄せたソ連軍兵は昼夜を問わず、ドイツの若い女性をレイプした。スターリンから「ベルリンはおまえたちのものだ」「ドイツ女のプライドを打ち砕け」と言われた上での行動で、半ば軍公認だった。

 

幼女から老婆まで犯された。町の病院には会陰が肛門まで裂けた女性や、淋病や梅毒を感染させられた女性が大挙して押し寄せた。23人もの兵士にたてつづけにレイプされ、のちに病院で縫合手術を受けることになった女性もいる。

 

「ベ ルリン終戦日記」によれば、女学校に女生徒が詰め込まれ、マットレスを持ち込んだ兵士たちに輪姦された。一週間で250人の兵士に暴行された少女もいた。 ある女子寮では強姦された女性寮長と8人の少女が自殺。性的に未熟な13歳、14歳の少女の中には自殺する者も多かった。

 

ナ チスドイツでは女性の中絶が禁止されていた。ソ連兵に強姦されたことを証明できれば可能であったものの、強姦されたことを夫や彼、親にバレることを恐れて 言えず、中絶できずに産むことを余儀なくされる女性も多かった。1万人以上が妊娠、千人以上のロシア兵士の子供が生まれたと言われる。

 

ベ ルリンでは、人々は若い女性を屋根裏部屋に隠し、髪の毛を切り、男のようにズボンをはかせた。危険な夕方は一歩も家から出ず、早朝、二日酔いで寝ているロ シア兵の隙をついて食料調達のために町へ出る女性は、煤(すす)で顔をわざと汚し、ボロを身にまとい、ブツブツと意味不明のことをつぶやいて狂人や老婆の フリをした。一方で、自分の娘を助けようと、他の家の娘の隠れ場所を教える母親もいた。

 

ソ連軍が引き上げた後、ベルリンでは子供たちの間で「強姦ごっこ」が流行った。森や山に逃げた女の子を男の子が追いかけ、捕まえた男の子がその上に馬乗りになるというゲームだった。

メキシコ国境地帯に広がる「レイプツリー」


メキシコからアメリカへの不法入国者を狙うレイプが頻発している。現地では夜になると、叫び声や悲鳴が響き渡る。コヨーテの鳴き声と勘違いされることもあるが、それはレイプされた女性たちの悲痛な叫びである。

 

不法入国を手引きする麻薬組織は、最終的な支払いを女性の体で払うことを求める。彼らはレイプした女性の下着を「トロフィー」代わりに木に吊す。これを現地の人々はレイプツリー(レイプの木)と呼んでいる。

 

中には明らかに小さな子供の下着や、少女が身に付ける「トレーニングブラジャー」も混ざっている。血痕がついてる下着も多い。レイプの被害者が遺体で見つかることもある。中には母親の前で犯される十代の少女や、夫のすぐそばで犯される妻もいるという。

 

麻薬カルテルは、女性の子供や兄弟を殺すと脅迫するため、多くの女性が子供や弟の目の前で、ギャングや密入国業者とセックスをすることを余儀なくされている。特別な美人の場合は、カルテルのボスに「献上」されることもあるという。

 

警察に申告した場合、被害者は本国に強制送還される恐れがあるため、泣き寝入りをするケースがほとんどである。米国移民税関捜査局(ICE)によれば、保護された女性の10%が望まぬ妊娠をしている。

 

残酷な「レイプツリー」ではあるが、テキサス州側から国境線をパトロールする警備隊やボランティアにとっては、そこが不法入国箇所だと知らせる目印にもなっている。地元パトロールは、国境を越えてようとする女性は、男性のような服装をする、もしくは強姦の危険に備えて経口避妊薬(ピル)を飲むことを勧めている。

 

実際、メキシコでは処方箋なしで避妊薬を販売しており、女性の不法入国者の多くはレイプされることに備えて、避妊薬を飲んでいくという。